東京都稲城市にある新ゆりがおか動物病院。ここに、ネコスタッフとして勤務(?)する一匹のオスネコがいる。名はマイケル。今でこそ病院スタッフに可愛がられているこのネコは、かつて、小笠原の岬にこのネコありと知られ、捕獲された当時は、人を見れば「シャアアアアアアッ!」と威嚇をするネコだったのだ。
野生化したネコにより希少な野生生物が補食されてしまう事態を憂慮した小笠原では、2005年に行政機関や現地NPOなどで「小笠原ネコに関する連絡会議」を発足させ、ネコの出現ポイントを把握するために自動撮影機を各所に設置、ここと決めたポイントに捕獲カゴを置いて捕獲に取組みはじめた。
マイケルもその過程で捕獲されたネコである。マイケルは数ある捕獲ネコの中でも気性の荒さは群を抜いており、捕獲された際、確認のために人間が近寄ると、カゴごと1m以上飛びずさったそうである。閉じ込められたことにパニックになり、怒り、鼻はカゴにぶつけてすりむけて真っ赤。人に向かっての威嚇も猛然たるものであったという。
捕獲されたネコの受け入れ先は、「小笠原の海鳥を守るため、そしてネコのため、動物を専門とする職業人としてできる協力をしましょう」と申し出てくれた社団法人東京都獣医師会となった。東京まで25時間半の船旅の後、捕獲されたネコたちは受入を担当する獣医師の元へ運ばれ、そこで人間に慣れるための馴化が行われる。
しかし、あの凶暴なネコがどのようにして人懐っこいネコになるのか? 受入動物病院によりいろいろだが、共通しているのは
●ネコを入れたケージを診療室内の人が多く通る場所に置く
●ケージを通り過ぎるたびに声をかける
●ケージ越しにおもちゃや棒などでじゃれさせる
●様子を見ながら抱くなどしてコミュニケーションを取る
こうして、早いネコなら1カ月、気性が荒いネコでも3カ月ほど経つとすっかりペット的ネコになるそうだ(マイケルは2カ月ですっかり人に慣れたという)。特別な訓練などではなく、日常的に接しネコに安心感を与えると自然とペット化する、これが“小笠原流ネコ軟化術”というわけだ。
これまで東京都獣医師会の元へ搬送されてきた小笠原ネコはすでに500匹を超えた。
各動物病院で馴化されたネコは、今後、里親制度を確立させ、希望者に手渡すことになるようだ(現在は病院に来る患者さんや病院スタッフが主な引き取り手となっている)。里親制度が軌道に乗れば、あなたも“小笠原流”でおしとやかになったネコといっしょに暮らせるかもしれない。
http://dot.asahi.com/dot/2015061700085.html
捕獲された2ヶ月後には病院スタッフの足にスリスリするようになった 写真提供:小笠原自然文化研究所
あんな怪鳥を!凄いな。
ガラッと変わったのは去勢したからだろ…
やっぱ顔は正義
マジモンのヤマネコとかは簡単にはいかない
ネコが一番を争えるほどの殺戮者なんだってな
お前等の知らないところで狩りをして殺しまくっているらしい
すっかり病院のスタッフになついてからはそのへんのぐうたら猫になってたけれど