久々にわくわくした
1 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 11:35:47.59 ID:b12vBaCf0
この手の中でも動物とか虫とか妖怪とか呼び出すタイプのヤツって、考えようによっては
「召喚師」(サマナー)という定義で括って考えてもエエんじゃなかろうかと思った次第。
そんな訳で、この手の浮世絵等に描かれた召喚師たちの画像を貼っていきながら
同時に作品のデータなども一緒に紹介していこうと思う次第。
ただ、なにぶん作品やキャラによっては、あんまり資料が無かったり、不明部分が多かったりで
そこのあたりに関しての説明が出来ない箇所に関しては、何卒ご勘弁ということで…(;´Д`)
3 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 11:38:07.01 ID:b12vBaCf0
初演:文化元年(1804年)
作者:4世・鶴屋南北
あらすじ:
天竺帰りの船頭・徳兵衛が、自分の素姓を吉岡宗観(そうかん)、その実は明国の臣である
木曽官の子と知り、父の遺志を継いで日本転覆の野望を抱き、蝦蟇の妖術を使って神出鬼没、
将軍の命をねらうが、巳(み)の年月そろった人の生き血の効験によって術を破られる。
人物名:天竺徳兵衛(てんじくとくべえ)
召喚獣:蝦蟇(がま)
4 名前:名無しVIP[] 投稿日:2010/03/29(月) 11:39:40.95 ID:sSgiK42p0
5 名前:名無しVIP[] 投稿日:2010/03/29(月) 11:41:25.85 ID:JRQ0ylfW0
霊力があるとか思われてたんだろうか
雨の神ってくらいしか連想できないけど
8 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 11:44:45.65 ID:b12vBaCf0
刊行年:天保10年(1839年)~明治元年(1868年)全43編(ただし未完)
作者:美図垣 笑顔(みずがき えがお)、一筆庵(浮世絵師の渓斎英泉の筆名)
柳下亭 種員(りゅうかてい たねかず)、柳水亭 種清(りゅうすいてい たねきよ)
絵師:歌川 国貞、歌川 国輝、池田 英泉、歌川 国盛、歌川 国芳、歌川 芳房、歌川 芳幾
あらすじ:
肥後の豪族の遺児、尾形周馬弘行は、越後・妙香山の仙素道人(蝦蟇仙人)から
蝦蟇の妖術を伝授され、悪を懲らしめる義賊・児雷也として成長する。
妻は蛞蝓の妖術を使う綱手、宿敵は青柳池の大蛇から生まれた大蛇丸であり、
「三すくみ」の設定は本作品から登場している。
人物名:児雷也(じらいや)
召喚獣:蝦蟇(がま)
9 名前:名無しVIP[] 投稿日:2010/03/29(月) 11:47:35.31 ID:JRQ0ylfW0
児雷也と言えば忍者のイメージだな
10 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 11:51:19.28 ID:b12vBaCf0
11 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 11:56:35.91 ID:b12vBaCf0
13 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 11:59:00.12 ID:b12vBaCf0
15 名前:名無しVIP[sage] 投稿日:2010/03/29(月) 12:03:08.89 ID:YIKUnysO0
なんかわくわくする
17 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 12:10:17.19 ID:b12vBaCf0
召喚獣:天狗
なお、召喚術以外にも、大日坊の秘術により3万里余りを飛行する事ができ、
毒に冒された児雷也、綱手の解毒薬を入手するために、天竺への往復飛行を行った。
19 名前:名無しVIP[] 投稿日:2010/03/29(月) 12:14:09.12 ID:JRQ0ylfW0
天狗のモデルは山人、日本に流れてきた外国人とか聞いたけど
協力してもらったりしてたのかな
20 名前:名無しVIP[] 投稿日:2010/03/29(月) 12:17:22.71 ID:JRQ0ylfW0
天狗は修験僧か
じゃあ使役となるとどうなんだろうな
23 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 12:21:17.70 ID:b12vBaCf0
>>20
この力之助の場合ですが、本編では相手に向かって呪府を放つと
それらが天狗へと変化して対象と戦うといった描写になってます。
35 名前:名無しVIP[] 投稿日:2010/03/29(月) 12:47:14.07 ID:JRQ0ylfW0
天狗を使い魔的に認識してたのかな
まあ今も龍だの吸血鬼だのを従えてるような小説あるし
これらは当時のラノベと考えればいいか
書いたやつは中二病に違いない
21 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 12:18:33.16 ID:b12vBaCf0
刊行年:文化3年(1806年)
作者:山東 京伝(さんとう きょうでん)
絵師:歌川 豊国
あらすじ:
平将門の遺児、良門は筑波山中で蝦蟇の精・肉芝仙より蝦蟇の妖術を授けられる。
父の意志を継ぎ、天下を覆そうと決意した良門は、姉である如月尼に事の次第を話し、
これに同意した如月尼は還俗して滝夜叉と名を改め、かつての相馬の古内裏に隠れ住み、
良門から学んだ妖術を使い、旧内裏に妖怪を出現させ、これを退治しようとやって来る
剛の者を試して仲間に引き入れようとするが、大宅太郎光圀の計略により陰謀は露見し
朝廷のからの軍により内裏は陥落、滝夜叉は自害する。
人物名:平太郎 良門(たいらのたろう よしかど)
召喚獣:蝦蟇
歌川豊国(3代目):豊国揮毫 奇術競/将軍太郎良門
なお、後年に出版された「時話今桜野駒」(ときはいまさくらのこま:1832年)では
設定が改変されており、良門は蝦蟇では無く、蜘蛛の妖術を使えるようになっている。
24 名前:名無しVIP[] 投稿日:2010/03/29(月) 12:25:20.85 ID:QYTlge5a0
なんでそんな気持ち悪い召喚獣ばっかなんだ?
29 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 12:30:37.18 ID:b12vBaCf0
普段目にする小さな生き物であっても、
現実にはありえない大きさにする事によって
不気味さというものが否応にも増しますから、
そういった事との相乗効果を狙ってかもしれませんね。
50 名前:名無しVIP[] 投稿日:2010/03/29(月) 13:19:12.10 ID:QYTlge5a0
なるほど そういうのも日本独特の感性でいいよな
西洋だと悪魔とか妖精とか召喚するイメージだけど。
25 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 12:26:08.54 ID:b12vBaCf0
32 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 12:38:11.81 ID:b12vBaCf0
刊行年:嘉永2年(1849年)~明治18年(1885年)全90編
作者:柳下亭 種員(りゅうかてい たねかず)、二世・柳亭 種彦(りゅうてい たねひこ)
柳水亭 種清(りゅうすいてい たねきよ)
絵師:三世・歌川豊国、二世・歌川国貞、歌川芳幾、豊原国周、守川周重、揚洲周延
あらすじ:
大友宗麟の遺児である若菜姫は、大友家が滅亡した後、自らの出自を知らぬまま成長する。
叔母に謀られ誘拐されるが、蜘蛛の精霊に助けられる。この精霊から蜘蛛の妖術を授けられ
蜘蛛の精の住処を脅かし、更に父の敵でもある菊池家に対して復讐を決意する。
若菜姫は男装をして白縫大尽と名乗り、大友の残党を集めつつ、妖術で菊池家の内情を探る。
これに対して、菊池家の忠臣、鳥山秋作(女装キャラ)達が秘術を尽くして立ち向かう。
34 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 12:44:04.08 ID:b12vBaCf0
36 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 12:49:13.08 ID:b12vBaCf0
刊行年:文化12年(1815年)
作者:山東 京伝(さんとう きょうでん)
絵師:歌川 豊国
あらすじ:
天皇の位を奪おうと画策する黒雲皇子に、葛城山の土蜘蛛が蜘蛛の妖術を授けて、
かつて自分を倒した源頼光に報復しようとする。
妖術を会得した皇子は、葛城明神の社に拠って家臣たちとともに謀反の計画を練るが、
ある時、この社に平将門の遺児である、将軍太郎良門(しょうぐんたろうよしかど)が
武者修行の折に訪れるが、ここで皇子は良門の腕を見込み、互いに妖術比べをした後に
謀反の一味に引き入れる事に成功する。
37 名前:名無しVIP[] 投稿日:2010/03/29(月) 12:51:14.12 ID:LomaGYlqP
39 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 12:54:23.52 ID:b12vBaCf0
刊行年:安政2年(1855年)~明治16年(1883年)全48編
作者:二世・為永 春水(ためなが しゅんすい)、柳水亭 種清(りゅうすいて いたねきよ)
絵師:二世・歌川 国貞、歌川 国明、松斎 吟光
あらすじ:
訳あって幼少の頃より女子として育てられた「たより」は、多賀家に腰元として奉公する事になるが
ある時、主君・正方の夜伽に召された際に男子である事を打ち明け詫びる。
これにより、正方は、たよりを若衆姿に改めさせ、藤浪由縁之丞の名を与える。
この後、由縁之丞は、かつて加賀騒動の際に討たれた岩藤局(いわふじのつぼね)の亡霊に出会い、
岩藤が自分の曾祖母である事を知らされ、事の経緯を聞く内に、主家である多賀家を恨む気持ちが湧き起こる。
そこで岩藤の霊は復讐を由縁之丞に託し、魂を蝶と化して付き従うと言い、骨だけを残して消え去るが、
これにより由縁之丞は蝶の妖術を使う事ができるようになり、多賀家中の湯尾刀監と一味して陰謀を企む。
人物名:藤浪 由縁之丞 春辰(ふじなみ ゆかりのじょう はるとき)
召喚獣:蝶
歌川豊国(3代目):豊国揮毫 奇術競/藤浪 由縁之丞
41 名前:名無しVIP[] 投稿日:2010/03/29(月) 12:58:07.33 ID:JRQ0ylfW0
さすが日本だな
40 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 12:57:32.70 ID:b12vBaCf0
刊行年:文化6年(1809年)
作者:山東 京伝(さんとう きょうでん)
絵師:歌川 国貞
あらすじ:
近江の領主、佐々木判官忠如を滅ぼして近江一国を手に入れようと目論む
伊賀の石上九郎 諸方(いそがみくろう もろかた)は、修験者・怪玄に調伏を依頼する。
怪玄は、聞くもおぞましき呪法を行い、様々な怪異を起こして判官を苦しめる。
そして、ついに病に臥った判官に対して、とどめの一撃として蟲の妖怪を出現させる。
42 名前:名無しVIP[] 投稿日:2010/03/29(月) 12:59:45.85 ID:AZJP6ub80
どいつも術を授かるメンター的な存在がいて
その設定が人物造形のキモになってる感じだな
物語の構造を分解して捉えると、ポピュラーな類型として登場する構造の一つに
「キャラクターが力を得る」っていうプロセスがあるっていう話を読んだことがあるけど
(ロシア構造主義)
この場合もそれが当てはまるのかな?
45 名前:名無しVIP[] 投稿日:2010/03/29(月) 13:12:45.20 ID:JRQ0ylfW0
契約とか代償みたいのはないのが西洋と違うところか
しかしどれもラノベやエロゲにそのまま使えそうな設定ばかりだな
動物やら昆虫見てきっとこいつはこんな能力持ってるに違いないフヒヒとか妄想してたのかな
54 名前:名無しVIP[] 投稿日:2010/03/29(月) 13:37:38.80 ID:zOr0gZV10
個人的には>>39の蝶が好きだな
56 名前:名無しVIP[sage] 投稿日:2010/03/29(月) 14:19:00.72 ID:YIKUnysO0
なんにせよどの絵も独特の迫力があっていいねー
蟲はちょっとアレだが
60 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 15:09:33.22 ID:WigYuoD40
刊行年:文化5年(1808年)
作者:滝沢 馬琴
絵師:葛飾 北斎
あらすじ:
木曽義仲の遺児、美妙水冠者 義高は修行者の姿に身をやつしての諸国遍歴の途中、
近江国粟津にある父の墳墓にもうでた際に、雨宿りに入った庵のでうたた寝をした際に
夢の中で頼豪阿闍梨(らいごうあじゃり)の霊に会う。頼豪は白河帝に対する恨みを述べ、
かつて義仲が、頼豪の祠に征夷大将軍となるために願書を寄進した話を語り、義高に対し
その縁から助力する旨を述べ、義高もこれに応じる。
そして頼豪の霊は、猫間光実が義仲への恨みから義高の命を狙っている事、源頼朝が愛玩している
黄金製の猫に近づいてはならない事を教え、義高に鼠の妖術を伝授する。
人物名:美妙水冠者 義高(しみずのかじゃ よしたか)(美妙水の字が須美津の場合等もある)
召喚獣:鼠
歌川豊国(3代目):豊国揮毫 奇術競/須美津冠者義高
63 名前:名無しVIP[sage] 投稿日:2010/03/29(月) 15:17:18.76 ID:YIKUnysO0
しかし、鼠って何が出来るんだろうか
65 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 15:25:24.14 ID:WigYuoD40
この手の草双紙には義高の場合以外にも、鼠を使役する妖術使いが
結構出てきますが、こういう大きいものに限らず、沢山の子鼠を出して
相手に向かって群がらせて喰らい付かせるといった場面も割と出てきます。
なお、伊達騒動を下敷きにした「伽羅先代萩」(めいぼくせんだいはぎ)の
仁木弾正は、召喚ではなく、自身が鼠に化ける妖術なので、ここでは取り上げません。
66 名前:名無しVIP[sage] 投稿日:2010/03/29(月) 15:31:14.16 ID:YIKUnysO0
なるほどー ありがとう
群がられるのは怖いな゚ω゚)))
64 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 15:19:26.71 ID:WigYuoD40
刊行年:文化14年(1817年)
作者:滝沢 馬琴
絵師:歌川 国貞
あらすじ:
熊野の勇名(いさな)武彦を成敗した横佩(よこはぎ)判官は、勇名の娘「あぢさ井」と、
家来の弁藤太を捕らえ、あぢさ井を妾とする。その後、刀を試し切りする際に捕らえた男が
本来、勇名家の婿になるはずだった陵太郎 守門(みささぎたろう もりかど)である事が判明する。
その後、守門は弁藤太と共謀して横佩家の横領を企てるが、判官の息子である中将丸の持つ
「はちすの御旗」の力の前に敗れ去る。
67 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 15:40:07.51 ID:WigYuoD40
刊行年:文化3年(1806年)
作者:滝沢 馬琴
絵師:歌川 豊国
あらすじ:
時の関白を呪詛しようとして安倍清明(本文ママ)に見顕され、都から追放された道魔法師は、
袴垂保輔を見込んで妖術を伝授し謀反の志を託すが、保輔は伝授された術を使って法師を殺害する。
その後、保輔は術を使って様々な悪行を重ねるが、ある時、鬼童丸という別の妖術使いに出会い、
お互いに術比べをすることとなる。
保輔は呪文を唱えて山を炎で包むが、鬼童丸は大水を出して対抗し、更に巨大な毒蛇を出現させ、
保輔を襲わせるが、保輔は鷲を呼んで毒蛇を捕らえさせる。
また、別のエピソードでは、源頼光の一行が足柄山に分け入った際に、
熊と大蛇が死闘を繰り広げているところに出くわし、一行はそれに惹き付けられ両者が共に息絶えて
谷底に落ちるまでを見届けるが、これは保輔が見せた幻術で、その隙に一行の荷物を奪い取るといった
場面もあります。
人物名:袴垂保輔(はかまだれ やすすけ)
召喚獣:蛇や鷲など
歌川芳艶:破奇術頼光袴垂為搦(きじゅつをやぶって よりみつ はかまだれを からめんとす)
人物名:鬼童丸(きどうまる)
召喚獣:蛇、烏天狗など
※芳年の作品では両者の召喚獣が入れ替わっており、尚且つ鬼童丸は鷲の代わりに天狗(怪鳥)を
使役できる描写に変更されている。(これに関しては、師匠の歌川国芳に先行する作品があります)
69 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 16:06:18.31 ID:WigYuoD40
刊行年:弘化3年(1846年)
作者:式亭 小三馬(しきてい こさんば)
絵師:歌川 国貞
あらすじ:
牛窪郡龍の罠により陥れられた和田津三郎は、逃げ延び隠れ暮らす閑居において
ある夜、桂という名の美しい女性と出会う。一目で恋に落ち夫婦となるが、実は
桂は牛窪郡龍によって一族を滅ぼされた龍であった。異類婚譚のお約束どおり、
正体を知られた桂は、2歳になるわが子、龍丸を三郎に託して去っていった。
成長した龍丸は龍王太郎 正辰と名乗り、両親の敵となる牛窪郡領宗武への仇討ちを誓う。
70 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 16:18:47.34 ID:WigYuoD40
刊行年:安政6年(1859年)~万延2年(1861年) 全10編
作者:楽亭 西馬、仮名垣 魯文(かながき ろぶん)
絵師:二世・歌川 国貞、歌川 芳虎
あらすじ:検索しても基礎データのみで、あらすじが分かるところが
全然見つからなかったので不詳。スマソ…(;´Д`)
人物名:雲竜 九郎(うんりゅうくろう)
召喚獣:龍
歌川豊国(3代目):豊国揮毫 奇術競/雲龍九郎
人物名:虎王丸(とらおうまる)
召喚獣:虎
71 名前:名無しVIP[] 投稿日:2010/03/29(月) 16:23:23.40 ID:rrS+jw440
73 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 16:44:02.24 ID:WigYuoD40
そうですねー、扱いとしては「呼び出して使役する」という事に
なりますから、管狐も十分アリなはずですが、公刊の浮世絵だと
化け狐や霊狐はよく見かけますが、管狐については、草双紙でも
自分は今のところ未見です。
ただ、近いものとしては「尾裂狐」(挿絵では普通の狐っぽい)を
従えて、これに多くの狐を使役する事の出来る妖術使いが出てくる
話なんかはあります。
74 名前:名無しVIP[] 投稿日:2010/03/29(月) 16:51:44.96 ID:rrS+jw440
そっか、狐大好きなんだ。
ありがとう。
72 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 16:32:49.19 ID:WigYuoD40
刊行年:文化4年 (1807年)~文化8年(1811年)全5篇
作者:滝沢 馬琴
絵師:葛飾 北斎
あらすじ:
琉球を治める尚寧王は、かつて人々に害をなす蛟(みずち)を封じたとされる蛟塚を暴くが、
塚の中から現われた妖僧・曚雲に平伏し、これを重用するようになる。
曚雲は通力を使い、欲しいものを自由に奪い、また王に仕える忠臣・毛国鼎(もうこくてい)を
幻術を用いて不義を働いているように見せ、これを信じた王は家臣に命じて殺害させてしまう。
更に曚雲は王の求めに応じて妖獣「禍」(わざわい)を出現させるが、これにより王は落命する。
替わって王位に就いた曚雲だったが、尚寧王の娘、寧王女(ねいわんにょ)を妻とする源為朝、
そして息子の舜天丸(すてまる)によって討たれる。
75 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 17:05:34.73 ID:WigYuoD40
あと、今挙げた作品とは別のものですが、狐使いだとこういうのもあります。
刊行年:文化12年 (1815年)
作者:十返舎 一九(じっぺんしゃ いっく)
絵師:歌川国貞
あらすじ:
玉江九郎六は武士であったが乱酒放蕩の性悪者で、主君の不興を蒙り国許を出奔。
諸国遍歴の後、剃髪して修験者となり狐を使う法を習い覚えて人を惑わし、金銭を掠め取っていた。
九郎六は人妻に恋慕し、その夫の留守をいいことに彼女に近づこうと邪法を使い
狐を夫に化けさせ、彼女を騙しおおせた上で、夜だけは自らがその狐と入れ替わり
正体を気付かれないまま枕を交わすのであった。
76 名前:名無しVIP[] 投稿日:2010/03/29(月) 17:06:58.00 ID:jbQ564YwP
支援するぜ
79 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 17:16:34.60 ID:WigYuoD40
そんな貴方様にはコレをw
81 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 17:42:53.10 ID:WigYuoD40
刊行年:不詳
作者:藤 東海(とう とうかい)
絵師:浦川 公佐(うらかわ こうさ)
役行者(役小角)は、仏法を厚くうやまった優婆塞(僧ではない在家の信者)として現れる。
大和国葛木上郡茅原村の人で、賀茂役公の民の出である。若くして雲に乗って仙人と遊び、
孔雀王呪経の呪法を修め、鬼神を自在に操った。鬼神に命じて大和国の金剛山と葛木山の間に
橋をかけようとしたところ、葛木山の神である一言主が人に乗り移って文武天皇に役優婆塞の謀反を讒言した。
役は天皇の使いには捕らえられなかったが、母を人質にとられるとおとなしく捕らえられた。
伊豆島に流されたが、昼だけ伊豆におり、夜には富士山に行って修行した。
大宝元年(701年)正月に赦されて帰り、仙人になった。(wikiより:出典は「日本霊異記」による)
83 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 18:22:27.94 ID:WigYuoD40
原作:4世・鶴屋南北
初演:文政4年(1821年)
あらすじ:
「菊宴月白波」は「仮名手本忠臣蔵」の裏話的である後日譚。
「忠臣蔵」において不忠の臣とされる斧定九郎(斧九郎兵衛)を、
それまでの見方を変えて、実は大忠臣であったという設定で扱う。
なお、掲載の暁 星五郎は、定九郎が後に盗賊として名を改めた際のもの。
84 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 18:38:38.00 ID:WigYuoD40
刊行年:明治3年 (1870年)~明治5年(1872年)3編まで刊行。4編は未刊行(版下が現存)
作者:仮名垣 魯文(かながき ろぶん)
絵師:歌川 芳虎
あらすじ:
ナポレオンの一代記を題材としているが、ストーリーは史実とは大違いの荒唐無稽な伝奇物語。
また、背景などは西洋風だが、人物の描写は旧来の浮世絵描写のまま、且つ殆どが和装という怪作。
コルシカ島の漁師の息子として生まれたナポレオンが、巨大な鰐鮫(わにざめ)を退治したり、
船主の娘であるポテンニャに対して、金と権力を嵩に迫る島役人のガラバスを成敗したりするが、
後に、島の高山に住む天主道人(てんしゅどうじん)より、大鷲の妖術を伝授される。
86 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 18:48:31.74 ID:WigYuoD40
最後に、幕末から明治初期にかけて草双紙に登場した召喚師(その他の妖術師も含む)が
一堂に会した月岡芳年の浮世絵「豪傑奇術競」に描かれた人物を紹介して終わりと致したく。
※なお、既出の人物については名前・出典のみ掲載で他は省略します。
1枚目右から
仙冠者義虎(せんかじゃ よしとら:牛若三郎義虎)
能力:隠行の術・飛行の術
出典:俊傑神稲水滸伝(しゅんけつしんとうすいこでん)
刊行年:文政11年(1828年)~明治15年刊(1882年)
作者:岳亭 丘山(がくてい きゅうざん)、知足館 松旭(ちそくかん しょうきょく)
絵師:岳亭定岡、長谷川貞信、他
あらすじ:
小山家再興を志す小山悪四郎隆政は、鎌倉幕府への謀反を企てるが敗走し、東北へと向かう。
ある時、浜辺を歩いていると大鷲に襲われるが、危機一髪のところで源義経の末裔と名乗る
牛若三郎義虎に助けられる。お互いの身の上を語り合った二人は意気投合し、義兄弟の契りを結ぶ。
岩藤局(いわふじのつぼね)/北雪美談時代鏡
大蛇丸(おろちまる)/児雷也豪傑譚
87 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 18:50:30.84 ID:WigYuoD40
大友若菜姫(おおとものわかなひめ)/白縫譚
魔陀羅丸(まだらまる)
召喚獣:猫
出典:金鈴善悪譚(きんれいさがものがたり)
刊行年:慶応2年(1866年)
作者:仮名垣 魯文(かながき ろぶん)
絵師:歌川 芳虎
あらすじ:
佐賀の化け猫騒動を下敷きにした作品と思われるが、詳細は未読に就き不詳。
羅漢寺の住職である竜吟の正体は、猫の妖術を使う、伊吹山の盗賊の魔陀羅丸。
須美津冠者 義高/頼豪阿闍梨恠鼠伝
88 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 18:52:33.14 ID:WigYuoD40
毛利宗意軒(もうりそういけん:森宗意軒とも)
召喚獣:魚
出典:天草騒動(実録本)
刊行年:不詳
あらすじ:
小西行長の旧臣である森宗意軒は、徳川の天下を覆してわが志を立てよという主君の遺言を受け
天草島に隠棲して時勢を窺っていたが、ある時、宗意軒が浜辺で釣りをしていると、そこに
武者修行で諸国を巡っていた由井正雪がやって来る。宗意軒は持っていた釣竿を海に投げ入れると
釣竿は一丈ほどの魚になり、宗意軒はこれに乗って波の上を自在に動きながら自身の正体を明かし
謀反の手助けをさせるべく、正雪に自分の持つ術を伝授する。
90 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 18:56:08.87 ID:WigYuoD40
召喚獣:烏天狗
出典:都鳥廓白浪(みやこどり ながれの しらなみ)
上演:安政元年(1854年)
作者:二代目・河竹新七(黙阿弥)
あらすじ:
吉田家の家臣山田六郎は、腰元梶浦との不義がもとで主家を追放され、東国の向島で桜餅売りに身をやつしている。
女房お梶との二人暮らしで、男伊達「忍ぶの惣太」と名乗って葛飾十右衛門と傾城花子を争っている。
そんな中、吉田家の家宝「都鳥の系図」が何者かによって盗まれ主君吉田松若は行方不明との知らせが届く。
主家の一大事と惣太は系図探しに奔走するが、活動資金も足りず、さらに盗賊団によって鳥目にされてしまう。
満開の桜が続く隅田川堤で惣太は病に苦しむ少年を介抱する。
鳥目で目が見えない惣太は手探りで少年の懐の大金を知り、已む無く少年を絞殺する。
この少年こそ松若の弟梅若丸で、母とともに惣太を頼って東国まで流れてきたのだが、
追手によって母と奴軍助と離れていたのだ。だが、惣太にはそんなことを知るすべもない。
さて、傾城花子は天狗小僧霧太郎という盗賊団の頭の変装した姿であるが、
実は吉田松若が系図の詮議のため盗賊となっているのであった。
惣太もそのことに気付き身請けして自宅に連れ帰ったのだが、系図盗難の真犯人、
宵寝の丑右衛門の計略で花子と系図を奪われてしまう。
悲嘆にくれる惣太のもとに舅である奴の軍助が来て梅若殺害を知らせ、申し訳なさに自害する。
さてはあの時の少年はご主君の弟と驚く惣太であったが、女房お梶の自己犠牲で鳥目が治る。
そこに十右衛門が駆け付けお梶が実の妹であったことを告げ惣太を励ます。
すべてを十右衛門に託し惣太は花子の隠れ家に向かう。(あらすじはwikiより)
なお、歌舞伎本編内では天狗は登場しないので、関連する講談などの方からの引用と思われる。
91 名前:名無しVIP[] 投稿日:2010/03/29(月) 18:57:26.50 ID:ofw9RdTI0
94 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 19:01:42.49 ID:WigYuoD40
能力:隠行の術・飛行の術・分身の術
出典:開巻驚奇侠客伝(かいかんきょうききょうかくでん)
刊行年:天保3年(1832年)~天保6年刊(1835年)
作者:滝沢 馬琴
絵師:池田 英泉
あらすじ:
楠正成の末裔である姑摩姫は足利氏を討ち、父祖の無念を晴らしたいという志を抱いていた。
葛城山に住む仙女・九六姫(くろひめ)は、姑摩姫の志を知って彼女に仙術の修行を行わせる。
5年の月日が過ぎ、仙術を完全に習得した姑摩姫は、怨敵である足利義満を討つため金閣寺へ赴き、
隠行の術で身を隠したまま名乗りを上げ、九六姫から授けられた弓矢を使い、義満の五臓を射抜く。
もし帰ってきて落ちてなかったら、追加で画像をチマチマ貼っていこうと思いますのでw
95 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 19:09:30.38 ID:WigYuoD40
もう1枚貼っておきます。(;´Д`)
蜘蛛自体の召喚はしないけど、蜘蛛の妖術を使って人々の金品を奪う
山賊、土蜘太郎が登場する作品の挿絵ですが、土蜘太郎の下のヤツの
ポーズが⊂二二二( ^ω^)二⊃ ブーン してるので、これは皆様にも
是非とも見ていただかねば…と言う事でw
96 名前:名無しVIP[] 投稿日:2010/03/29(月) 19:13:45.32 ID:uATx8zfh0
どれ漫画化しても面白くなりそう
100 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 20:17:24.31 ID:2APZ0By40
そういや海外キャラでナポレオンを紹介しておきながら、
同じ海外ネタの水滸伝を紹介しないとなると問題なので
さっそく貼っておきますよ、と。
101 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 20:29:03.17 ID:2APZ0By40
102 名前:名無しVIP[] 投稿日:2010/03/29(月) 20:37:37.16 ID:3jL12KI4O
104 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 20:51:32.36 ID:2APZ0By40
鰐鮫(わにざめ)自体は基本的には純粋な召喚系とは違って、
もっぱら退治される側の描写が多いですが、もちろんその手の
話が無いという訳では無いです。
103 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 20:42:01.20 ID:2APZ0By40
105 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 21:00:15.46 ID:2APZ0By40
107 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 21:08:00.48 ID:2APZ0By40
109 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 21:22:06.62 ID:2APZ0By40
蛙関係のネタだと外にもこんな作品があったとです。
原作:近松門左衛門
初演:享保4年(1719年)
あらすじ:
江戸時代の島原の乱を、鎌倉時代の設定に変え脚色した作品。
天草四郎ならぬ「七草四郎」が妖術を使って邪教を広め、
その果ては九州の七草城に立て籠もるという縦筋に、
七郎をめぐって家の名誉をかけた兄妹やその恋人の苦闘を描く。
110 名前:名無しVIP[] 投稿日:2010/03/29(月) 21:34:01.48 ID:LomaGYlqP
111 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 21:35:28.38 ID:2APZ0By40
112 名前:名無しVIP[] 投稿日:2010/03/29(月) 21:39:02.06 ID:jbQ564YwP
113 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 21:49:15.82 ID:2APZ0By40
召喚してる本人は描かれてませんが、水滸伝において梁山泊の混世魔王・樊瑞が
敵軍の妖術使いである、国師・喬道清の呼び出した妖怪軍団と戦って敗退するという
画題のものなんかはありますです。
挿絵とかでしょうかねぇ…
114 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 22:11:05.41 ID:2APZ0By40
ひょっとしたら滝夜叉姫が最強なんじゃね?とか思ったりするんですが。
115 名前:1[] 投稿日:2010/03/29(月) 22:43:49.80 ID:2APZ0By40
最後に参考にした書籍やサイトさんを紹介して
終わりにしたいと思います。
参考サイト:白縫譚
http://tanki.s57.xrea.com/shiranui/index.html
国書刊行会:『白縫譚 しらぬいものがたり』全3巻 高田衛=監修/佐藤至子=編・校訂
http://webshop.ncm.jp/cgi-bin/kokusho/shop.cgi?button=detail&page=4-336-04766-9
また画像が溜まりましたら何かしらUPさせていただきますねー。
それでは、今宵はこれにて御免致しまーす ノシ
117 名前:名無しVIP[] 投稿日:2010/03/29(月) 22:52:22.81 ID:W0mWrGJi0
よかったよ!乙
120 名前:名無しVIP[sage] 投稿日:2010/03/29(月) 22:56:47.05 ID:YIKUnysO0
面白かったぜ!
引用元
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1269830147/